槍ヶ岳~大キレット~北穂高岳 (日帰り) 2013 10 8


槍ヶ岳 標高:3,180 m 大喰岳 標高:3,101m  中岳 標高:3,084m 南岳 標高:3,032.7m 
北穂高岳
 標高:3,106m 涸沢岳 標高:3,110m 
  (標高差約2,090m 累計高低差約2,970m 歩行距離約30.3㎞)

行程:新穂高登山指導センター(2:46)⇒穂高平小屋(3:24)⇒白出沢出合(3:58)⇒レリーフ(5:02)⇒
槍平小屋(5:41~5:50)⇒千丈分岐点(6:56)⇒ 奥飛騨乗越(7:54)⇒槍ヶ岳山荘(8:05)⇒槍ヶ岳(8:22~8:35)⇒
槍ヶ岳山荘(8:43~8:55)⇒大喰岳(9:19)⇒中岳(9:47)⇒南岳(10:37~10:40)⇒南岳小屋(10:46~10:52)⇒
長谷川ピーク(12:00)⇒奥飛騨泣き(12:36)北穂高山荘(13:10~13:33)⇒北穂高岳(13:34)⇒
涸沢岳(15:05)⇒奥穂高山荘(15:20~15:30)⇒白出沢(アビナイヨ石)(16:08)⇒
荷継沢(16:50)⇒重太郎橋(17:25~17:30)⇒白出沢出合(18:07)⇒新穂高登山指導センター(19:05)
 (歩行時:14時間52分 全所要時間16間時間19分)  am2:46~pm:19:05  yahoo地図  コースmap
歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません
名前の如く天に槍をつく形が特徴的な高山であり、その形から「日本のマッターホルン」とも言われる。登山者でにぎわい、穂高岳などと共に多くの登山者の憧れの的となっている。そのピラミダルな山容にふさわしく、槍ヶ岳は四方に尾根と沢を伸ばしている。尾根は東西南北に、東鎌・西鎌・槍穂高・北鎌の四稜、沢は東南に槍沢、南西に飛騨沢(槍平)、北西に千丈沢、北東に天丈沢の四沢である。梓川源流部の槍沢上部標高2,500m付近の天狗原に、天狗池があり周辺は氷河公園と呼ばれている。周辺は圏谷(カール)地形となっている。正しく北アルプスの、ランドマーク的な存在。
大キレットは、長野県の南岳と北穂高岳の間にあるV字状に切れ込んだ岩稜帯である。この縦走ルートは、痩せた岩稜が連続し、長谷川ピークや飛騨泣きといった難所が点在する。近年、関係者の尽力により、足場等の設置が施され、以前に比べて危険度は減少している。それでも毎年数名の死亡者と多数の負傷者が出ており、国内の一般登山ルートとしては、今なお最高難度のルートの一つであることは間違いない。また、高校の山岳系の部活動などで行ってはいけないルートとして大キレットを指定している県もある。Wikipedia参照
2度目となる槍ヶ岳へ2年ぶりに向かいます。前回は上高地より、二泊三日ののんびり歩きで楽しんできました。今回は槍~西穂高間で、未踏の「大喰岳~大キレット~北穂高岳」を、気合いを入れて日帰りで挑みます。奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳は、以前縦走していますので、今回で槍ヶ岳~西穂高岳間が繋がり、日本三大キレット(大キレット・不帰キレット・八峰キレット)も完歩となりました。新穂高温泉から登る「槍ヶ岳飛騨沢ルート」は、槍ヶ岳への最短ルートになっています。登りで経験がある「白出沢コース」を、初めて下山で使ってみましたが・・・。
 デジブックで編集しました。槍-大キレットのスライドショー(DB)へリンク!(注!再生するとBGMが流れます)
今回も新穂高温泉にある150台可の登山者用無料駐車場で車中泊です。平日の夜にも関わらず、8割ほど駐車場は埋まってます。(登山者用無料駐車場は深山荘駐車場の奥にあります)。3時間ほど仮眠をし、2時半過ぎにヘッテンを装着して、新穂高指導センターへ向かいます。※出発時駐車場で写真を撮り忘れてしまいましたので、正確な時間を把握出来ない為、新穂高指導センターよりのコースタイムとなります。登山届を出して、新穂高ロープウェイ駅の右横から右俣林道に入っていきます。ゲートを過ぎてしばらく林道を進み、右の真っ暗闇の夏道をヘッテンで照らしながら入って行きます。作業道?みたいな別れ道が2ヶ所ほどありましたが、踏み跡のしっかりした道を選んだので無事、穂高平小屋前に出られました。槍ヶ岳・奥穂高との分岐の「白出沢奥穂高岳登山口」を今回は通り過ぎて、「槍ヶ岳飛騨沢ルート」へ進みます。

白出沢の仮設橋を渡り、比較的緩やかな山道に入ります。滝谷避難小屋がある滝谷では、狭い木板で沢を渡ります。藤木レリーフを過ぎると河原みたいな場所(滝谷)になります。ヘッテンでは目印の白ペイントが分りづらい為、立ち止まっては周辺を照らしてペイントを見つけながら進行します。浮き石に足を取られ、予想外の転倒です。弁慶の泣き所を強打して、一瞬呼吸が止まる程の痛さでした。ひと息入れてから左足をかばいながら歩きます。日中なら、何の苦労もいらない場所なのですが・・・。
やがて周辺は明るくなり、5:41分槍平小屋に到着です。豊富な水場と槍平キャンプ場がありました。「槍平」と言われるだけあって、まっ平らなキャンプ場でした。(テン場で5張り確認)
標高2100m地点を通過して、最終水場でひと息入れます。とっても冷たく美味しい水でしたので、ハイドレーションタンクに補充しますが、今まで水の摂取量が少なかったので、すぐに満タンになりました。前方に人の気配がしてきました。槍平小屋泊のご夫婦?みたいでした。6:25分頃、本日の貸切道中は解除されました。標高2,400m付近を過ぎ、目を凝らすと、槍ヶ岳山荘が小さく見えてきます。
太陽は出ているみたいですが、辺り一帯は山影で陽がさして来ません。振り向くと右に乗鞍岳と焼岳、後方にはでっかく聳える笠ヶ岳が、朝日を浴びて光って見えます。
 
進行方向は相変わらず日が射していません。標高2500m地点を通過して、西鎌尾根方面との分岐「千丈乗越」に6:55分到着です。槍ヶ岳山荘泊の登山者が続々と下がって来ます。数組の方に「どこから出発したんですか?」と声を掛けられ、「ヘッテン点けて新穂高口です」と答えると、「日帰りで槍ヶ岳ですね。頑張って下さい!」と励まして頂きました。ちなみに槍ヶ岳山荘は予想以上に空いていたそうです。
 
西鎌尾根の稜線が伸びているのが見えます。後方には、双六岳-三俣蓮華岳-黒部五郎岳-薬師岳-鷲羽岳-水晶岳の山容が見え、以前歩いた事を思い出しながら眺めます。
 
ジグザグした石のザレ場を登って行きます。やがて飛騨乗越が見えてきますが、まだまだ距離があります。振り向けば カール状一帯のザレ場は草紅葉に染まっています。
ようやく主稜線の「飛騨乗越」に、7:54分到着です。上空には雲が掛かっていますが、尾根に出ると視界良好で富士山がひと際、でっかく見えます。(ズーム)
左には槍ヶ岳、右には大喰岳が見えます。尾根には冷たい風が吹き抜けていますので、ジャンバーと少し厚手の手袋を装着します。
8:05分、槍ヶ岳山荘に到着です。槍ヶ岳周辺は予想外で閑散としています。ベンチに二人、山頂方面に数人の姿しか見えません!皆さんは既に出発している時間帯なのでしょうか?ザックをデポして2年振りに槍ヶ岳山頂へと向かいます。
前方には誰もいませんので、岩場&鎖場をスイスイ登ります。そして槍ヶ岳名物「直角に近い鉄梯子」を登って行きます。物好きの私は、梯子上部で写真を撮ろうと思い立ち止り、下を眺めると予想以上の高度感なので止めておきました。
8:22分、槍ヶ岳山頂(3,180m)に到着です。まずは三角点(標高点扱い)に2年ぶりのタッチです。先客は2名だけの空間ですので、ゆっくり景色を楽しみます。
穂高連峰のダイナミックな山容です。今から向かう大喰岳-中岳-南岳-大キレット-北穂高岳を歩けば、穂高の主峰は完歩になります。
           後立山連峰                     富士山~南アルプス北部
 
 北アルプスの百名山を6峰も含む北ア奥地の山並。 槍ヶ岳より西鎌尾根で双六岳を隔て、すべて繋がっています。
 
       眼下に槍沢、右上に常念岳                眼下に槍ヶ岳山荘、笠ヶ岳~抜戸岳
 
    (四阿山~浅間山) ※猫岳⇒根子岳です                  八ヶ岳連峰
槍ヶ岳山荘前のベンチでバナナ・ゼリー・菓子パンを頂き、ひと息です。小屋周辺は相変わらず閑散としています。笠ヶ岳の後方には岐阜の名峰「白山」が見えます。奥飛騨乗越へ下がって行くと、標高2,400m手前で追い越した槍平小屋泊の夫婦?が登ってきます。「何処まで行くんですか?」と聞かれましたので、「北穂高へ向かい、白出沢経由で今日の内に新穂高口に下山です」と答えたら、目を丸くしていました。
 
 大喰岳手前より槍ヶ岳を振り返ります。台風24号の影響で明日から天候が崩れる予報の影響か?意外や意外、静かな稜線歩きです。
奥飛騨乗越より15分で大喰岳に到着です。槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘を望みます。山頂は稜線上に無いので、左のピークを意識する必要があります。右方面には2日前に営業を終えたヒュッテ大槍が、岩壁の上に佇んでいるように見えます。
 
後方の山並は東天井岳-横通岳-常念岳-蝶ヶ岳方面です。カール状の基部は槍沢。
 
中岳へ向かう途中、鉄梯子で一気に標高を上げます。登り終わり振り返って、槍ヶ岳へ伸びる稜線と、右下に小さく殺生ヒュッテが見えます。
 9:47分、中岳を通過です。前方に南岳、その後ろに北穂高、前穂高が見えて来ました。
南岳と天狗原との分岐を真っすぐに進みます。北穂高山荘と山頂をアップで望みます。素晴らしい立地条件の山荘で、頂には4名程見えます。
南岳は三角点が設置され、点名は「北穂高」の三等三角点だそうです。南岳山荘が眼下に佇んでいます。数名の登山者の姿が見えます。80名収容で、今年は10/14日までの営業です。
 
中岳を過ぎると自分的に本日のメインコースの「大キレット」の通過となります。一旦標高を下げてから北穂高岳までの岩場の稜線で500m位標高を上げます。巷で有名な長谷川ピーク、飛騨泣きの難所を越えて行きます。
危険な岩場には鎖や梯子が設置されていますので、落ち着いて三点支持で通過すればさほど難しくはありません。途中、3組7名に岩場で道を譲って頂きましたので、前方には誰もいません。対面から縦走してくる登山者も疎らですので、自分のペースで歩けます。見晴らしの良い岩場で栄養補給兼、ひと息入れます。少し高度感のある岩場とナイフリッジを通過します。
高度感を味わいながら、槍沢側から飛騨川に跨いで通過します。落ちれば「サヨナラ!」状態の岩場ですが、鎖や手すりが設置されているので然程難しくはありません。
 
そして鞍部に降りると北穂側より縦走して来た夫婦が、地図を広げて休んでいました。石には「A沢のコル」と書かれていますので、先ほどのナイフリッジ付近が「長谷川ピーク」みたいでしたので、チョッピリ調子抜けでした。ここからスラブ帯の急登になります。浮石があるので注意を払います。前後左右、近くに誰もいない単独登りですので、少し安心です。
 
標高を上げ振り返ると、後続者が続々と「長谷川ピーク」を通過して行く様子が見えます。
 
 後続者の登ってくる姿を目にすると、高度感がある岩場だと遅ればせながら感じました。
 
「長谷川ピーク」(標高2841m)の全容です。 
難所の「飛騨泣き」です。クサリとステップが必要以上にご丁寧な程設置されていました。私的にはチョッピリ過剰的な感じでしたので、三点支持主体で登ればスムーズに通過できます。
3,000m級の酸素の少ない岩場登りは、予想以上に体力を消耗します。梯子が出てくると北穂高山荘が頭上に見えて来ます。登り終わると、上のテラスから見ていた方が「お疲れさま!」と迎えてくれました。南岳~北穂高を繋げる大キレットは予想以上に長く感じ、南岳小屋より2時間18分掛かりました。
本日一番賑やかで活気のある場所、「北穂高山荘」に13:10分、到着です。山荘前テラスからの景色は素晴らしく抜群です。上高地側より来られた方々の、憩いの場となっていました。
 
眼下に国内最大級の美しさを誇るカール「紅葉の涸沢カール」がお見事です。北尾根のコルから5峰⇒1峰まで行儀良く、前穂高まで並んでいます。涸沢カールの紅葉を見てきた単独男性が、「涸沢の紅葉は最高だったよ~」と感動の鼻血を出しながら、頻りに言ってました。良く見ると鼻血では無く、鼻水でした。
 
テラスには板作りの山座同定板があります。天気の良い日には、谷川岳~四阿山~男体山~皇海山等、比較的遠方の名峰が見えるみたいです。やっぱり今日も、カップヌードルを美味しく頂きます。小屋の裏側が北穂高岳山頂です。
13:34分、北穂高岳山頂(標高3,106m)に到着です。山頂には、大阪からお越しの爽やかなお兄さんだけです。とっても愛嬌が良く、穂高を沢山楽しんで、今日は北穂高岳泊だそうです。私は今日の内に下山予定ですよ!と言ったら、カッコイイ~と言ってくれました。お互い写真を撮り合ったので、折角ですので載せてみました。
涸沢岳へ向けて出発です。稜線より紅葉に染まった、涸沢ヒュッテを眼下に望みます。北穂分岐より涸沢まで1.6kmの距離です。多くの方が涸沢より登って来て、口ぐちに紅葉は素晴らしかったと言ってました。
振り返って、縦走して来た槍ヶ岳~大食岳~中岳~南岳と、切れ落ちた大キレットを望みます。
 
進行方向には涸沢岳と後方に奥穂高岳です。北穂高岳より、涸沢岳区間も大キレットに劣らない位の岩場歩きになります。前方より左肩を押さえたお兄さんがやって来ますが、どこかで肩を強打したのでしょうね。この区間はザレ場が多いので注意が必要です。
 
最低のコルと呼ばれているこのルートで最も低い場所より、涸沢を眼下に覗くと意外と近くに見えます。「涸沢槍」らしき岩綾を横目に進行して行きます。梯子や鎖場がありますが、鉄製のステップが打ってあり、高度感を余り感じ無いまま通過します。
 
15:05分、涸沢岳に到着です。ガスが上がって来て、視界は著しく利かなくなって来ましたので、そのまま奥穂高山荘に下がります。奥穂高岳への往復は私の足で往復50分位なので、3度目の登頂と一瞬思いましたが、眺望は期待できないのと白出沢の重太郎橋を明るい内に通過したいので諦めます。
山荘前のベンチで大福餅を頂き、ひと息付きます。涸沢紅葉時期だけあって賑やかっていました。隣のおじさんが、本日は一人一枚の布団で寝られるらしい!と嬉しそうに仲間に言ってました。「白出沢を経て新穂高温泉5時間」の表示です。15:30分、白出沢へ向け標高差2,000mの急峻なガレ場から急降下開始です。
 
穂高小屋裏側よりガレ場を下がって行きます。最初は階段状に並んだ石で助かりますが、すぐ不明瞭になります。当てにならないペイントがランダムに付けられていますので、適当に下がって行きます。急峻なガレ場は頗るズリ落ちるので、もはや歩いての感覚では無く、カニの探り歩き状態です。2年前に登った時は、穂高岳山荘は見えども中々辿り付かない思い出が甦ってきます。巷の噂通り、白出沢は下山コースには不向きです。なるべく石の上を選んで歩き、ザレ無いよう注意を払いますが、不安定な石に足を掛けコケてしまいました。ステッキでもあれば少しは楽なのでしょうね。
 
「アビナイヨ~!岩」を見付け、健在でしたので少し嬉しくなって来ました。雪渓が見えて来ましたのでガレ場の右端に進路を取り、下がって行きます。
 
やがて紅葉に染まった潅木帯に入って行きます。明るい内ですので大丈夫ですが、荷継沢の標識を見逃すと下の荷継沢に迷い込む事となります。
山道を右に入り、荷継小屋跡を通過します。ガレ場を解除された解放感はたまりません!
鉱石沢の沢を横切り、右の沢の肩に付けられた細い山道を進んで行きます。要所に手すり感覚の鎖が設置されています。鉄の梯子、最後に木の梯子を下がって行くと、木で渡してある「重太郎橋」(17:25分)到着です。穂高岳山頂直下のザレ場から重太郎橋の区間はヘッテン点灯走行では不安でしたので、日が落ちない時間に通過出来ましたので何よりです。後は右俣林道の白出沢出合まで一本道ですので安心です。
 
途中でヘッテンを装着して「白出沢出合」に18:07分到着です。出合分岐手前のキャンプ指定地にはテントが1張りありました。真っ暗闇の中、林道をひたすら「チャッチャカ」歩いて行きます。さすがに穂高平小屋先の夏道ショート道は歩く気がしませんでした。
19:05分、新穂高登山指導センターに帰着です。速やかに下山届を提出して、無料駐車場へと戻ります。新穂高温泉ひがく湯の営業時間は19:00で終了でしたので、お気に入りの奥飛騨温泉ひらゆの森で、疲れた体をゆっくり癒し温まります。(最終受付20:30まで。21:00まで営業)
 
 おまけ 

 今回の槍ヶ岳~大キレット~北穂高岳縦走は一昨年、奥穂高山荘泊で奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳を
 縦走を終えてから予定していた、念願のコースです。
 今回で槍ヶ岳~西穂高区間が繋がり、奥穂高岳-前穂高岳-西穂高岳-北穂高岳の、
 穂高と呼ばれる頂きに立てる事ができました。

 三大キレット
 大キレット(南岳小屋〜北穂高岳)、八峰キレット(鹿島槍ヶ岳〜キレット小屋)、
 不帰キレット(天狗ノ頭〜唐松岳)です。
 不帰キレットと八峰キレットは以前歩いていますので、今回で三大キレットを完歩です。

 不帰キレットは天狗の大下りから始まり、素晴らしい景色を楽しみながらのスリリングな岩綾歩きでした。
 コース的には高度感は然程感じませんでしたが、魅力ある不帰キレットコースでした。
 

 八峰キレットは・・・・、私なりの主観ですが、鹿島槍よりキレット小屋まで下がって行きましたが、
 キレットらしきスリリングな場所が無いまま、キレット小屋に到着してしまったというのが本音です。
 眼下に切れ落ちた岩陵の上に佇むキレット小屋の印象が強かったのです。
 五竜岳登りのG5・G4の方が高度感を味わえスリリングでした。

 南岳と北穂高岳をつなぐ国内最大の「大キレット」は、外観・長さ・標高差のどれをとっても、 
 申し分の無いキレットでした。
 危険な箇所には鎖やステップ、梯子やホールドが設置されていますので、
 三点支持で登れば 見た目よりは容易に登れます。
 あとで思えば、長谷川ピークのナイフリッジは高度感があっていい感じでした。

 天候が比較的安定していたので、北アルプスの大パノラマを眺めながら歩けた事に感謝です。
 剱岳の別山尾根も含め、私が歩いた北アの中では、奥穂高岳~西穂高岳区間が難易度が一番上だと思います。

 今回のコースは以前より、北穂高山荘泊での一泊二日で考えていた念願のコースでしたが、
 精神力を高める為、 日帰りにアレンジして頑張りました。
 今までの山歩き中で一番ハードでしたが、充実した山行となりました。

※槍ヶ岳-大キレット-北穂高岳日帰り縦走コースは、体力・技術・スピードが必要となります。

天候= 曇時々晴れ間(嬉しい視界良好歩き)
出会った人=・右俣林道(貸切)・飛騨沢コース(10人位)槍ヶ岳~奥穂高山荘(60人位) ・白出沢コース(貸切)
全く当てにならない疲労度:★★★
☆(景色を楽しみながら歩けたので)

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