鳥海山

鳥海山 標高: 2,236 m   標高差約1,080m   歩行距離約15.3㎞   

行程:鉾立登山道口(6:10)⇒展望台(6:18)⇒賽ノ河原(7:02)⇒御浜小屋(7:26~7:34)⇒
七五三掛上分岐(8:10)⇒ 御室小屋(9:10)新山:鳥海山山頂(9:26~9:36)⇒七高山(10:05~10:33)⇒
行者岳(10:50)⇒分珠岳(11:25~11:32)⇒七五三掛分岐(11:52)⇒御田ヶ原分岐(12:12)⇒
鳥海湖破線ルート分岐(12:34)⇒御浜小屋(12:55)⇒展望台(13:50~13:54)⇒鉾立登山道口(13:57)

 (歩行時:6時間47分 全所要時間7間時間47分)  am6:10~pm:13:57  yahoo地図  コースmap
歩行時間は単行動なので調子や気分によって違いますので参考にはなりません
秋田県と山形県の県境に位置する大型成層火山の鳥海山は、標高2,236mの独立峰として、東北北部で最も高い山です。その雄姿と度重なる火山活動が、不安定な治安と重なって古代から神階奉授が繰り返され、大物忌神として崇拝されてきた信仰の山でもあります。気象変化は激しく、それだけに四季の彩りも鮮やかで、その自然の変化には目を見張るものがあります。降り積もった雪が豊富な沢水となり、幾条もの谷を刻んで広い山裾に流れ、御水は水田を潤し稲を育ててきました。  人々の生活の背景にはいつも鳥海山があり、その姿の美しさとともにこの地域のシンボル、そして人々の心の支えとなっています。※由利本荘市観光協会HP参照
昨日大朝日岳下山後、日本海東北自動車道を北上して、象潟口より鳥海ブルーラインを走ります。鳥海山の登山口の鉾立大駐車場で本日も車中泊となります。鉾立に20時前に付くと、大駐車場はガラガラ状態です。鉾立は、鳥海山5合目で標高は1,156mです。標高差は1,080mですので、昨日の大朝日岳より、気分的に楽な感じです。
早朝、お空は不思議な朝焼けになっていました。支度を整え6時過ぎにスタートです。鉾立には国民保養センター(稲倉山荘)や、鉾立山荘、TDK小屋(東雲荘)、ビジターセンター(売店&食堂)などの施設が整っています。鳥海山は以前より、東北の山の中でも登りたかったので楽しみでした。登山口から階段を上がるとコンクリート道が伸びています。
TDK小屋(東雲荘)を横目に通り過ぎ、振り返ると鉾立の大駐車場が眼下に見え、その先は日本海です。展望台により、まだまだ遠くに見える鳥海山を望みます。しばらく石が敷き詰められた緩やかなハイキング道を進んで行きます。
前方には3人組(内女性1名)が、仲良く歩いています。挨拶を交わし、お先に失礼させていただきます。陽気な3人組は偶然にも、明日の月山でお会いする事となります。やがて賽の河原を通過すると、草紅葉の草原が目に飛び込んで来ます。
鳥海山は日本海まで裾が伸びている感じです。前方に鳥居が見えてきました。7時を回っていますが、まだ朝陽は雲に遮られ射してきません!このままサングラスの要らない天候で終わってしまうのでは・・・。
でっかい鐘がシンボルマークの「七合目」に佇む、御浜小屋(御浜神社)に到着です。私より一足先に出発された札幌よりお越しの単独男性が休んでいました。「iPad」を巧みに使いこなしていました。撮った写真はリアルタイムで自宅にいる奥さんに見られるようにしてあるそうです。突然、「30代ですか?」と聞かれ少し嬉しくなりますが、20歳位違ったのでお世辞で言ったのだと、勝手に解釈します。眼下の鳥海湖と鍋森溶岩ドームを望みます。帰路は鳥海湖付近を周回する、接近コースを予定します。
標高を一旦下げて行くと、御田ヶ原の分岐です。ここまでは観光ハイキングコースみたいな感じです。八丁坂の急登を上って行くと、七五三掛(シメカケ)の分岐です。右に上ると外輪山コースで、左先に下がると千蛇谷コースです。

左の千蛇谷コースより周回する事にします。千蛇谷の万年雪渓を過ぎると、急登が始まります。①~⑨まで書かれた標識が設置されていて励みになります。⑨標識を過ぎて少し頑張ると、予告もなく御室小屋(鳥海山大物忌)が突然現れます。


巨岩帯の登りがどっしりと構えていました。白ペンキが塗られて足場も良く掛かるので、両手両足を駆使して難なく登って行きます。眼下には御室小屋の全容が見えます。
今度は岩場の隙間に急降下していきます。いよいよ核心部の頂上直下の岩イワを登っていきます。最後に大きな岩を回りこむように登った場所が鳥海山の最高地点(新山)です。
9:26分、秋田の「富士山麓」に到着です。山頂はとっても狭いので、長居をする場所ではありません。鳥海山の標高は「2,236m」ふじさんろくです。明日予定の月山が、雲海の上に見えます。
岩イワに閉ざされて見えない御室小屋方面です。デッカイ岩イワを登りあげた後、中央の隙間を下がってきました。よく見ると途中で追い越した夫婦が健闘をしています。
帰路は七高山へ向かいます。岩イワを下がり、「胎内くぐり」と言う不思議な岩場の中を通り抜けます。なんでも安産の神様が祭ってあるそうです。 ザックが途中で引っ掛かり、腰を余り曲げられない弱点がありますので往生しました。鞍部より、外輪山の「七高山」へ登りあげます。
尾根に上がり、御室小屋を振り返ります。危なげに突き出たピークが、外輪山の最高峰「七高山」です。
「七高山」は標高2,230mの「ふじさんれい」です。至仏山と同種の墓石みたいな山頂標識です。脇を見ると、震災後に立てられた新しい標識でした。本日は風も強く肌寒いので、カレーヌードルの食べ頃時期になったと改めて思いました。帰路は外輪山の尾根コースより、景色を楽しみながら帰ります。
行者岳2,159mを通り過ぎます。庄内平野の田んぼも、黄金色に染まっています。
眼下に千蛇谷、左の新山と右の七高山です。標高は6m違いです。
外輪山最後のピーク「文珠岳」2,005mで、みかんを頂きひと息です。日本海には飛島が見えます。
男鹿半島を見納めして、標高を下げていきます。帰路は御田ヶ原の分岐を左に進み、鳥海湖を周回するコースへ向かいます。
真新しい木道が伸びた緩やかなコースを下がって行きます。途中の分岐を右に上がって行くと鳥海湖です。残雪が残っている時期でしたら最高の景色を拝めたのでしょうね。周辺には沢山のお花が、まだまだ健在でした。
      キキョウ       ハクサンイチゲ        イワショウブ?        チングルマ
      リンドウ             ミヤマリンドウ            ニッコウキスゲ
草紅葉に染まった草原と緑と鳥海湖のコラボレーションも素敵な感じです。鳥海湖の後方は鳥海山です。
地図に記載してある破線コースを登って行きます。御浜小屋手前の尾根の入口にはロープが張られていました。(ドキッ!)
御浜小屋付近では、観光目的で来た人達が休んでいます。小屋を下がった付近より、遅ればせながら天候が回復してきます。ちょっぴり悔しいのが本音です。
鉾立駐車場が眼下に見えてきました。天候も回復して来ましたので、展望台で景色を一望してから帰ります。ベンチには陽気な観光レディー二人が寛いでいます。話をすると私の隣町の方なので、お互い馴染みを感じた次第です。自称晴れ女さんは、昨日羽黒山に登ったそうです。明日の月山は晴れるように!とお空に念力を送ってくれるそうです。※明日から天候が崩れる予報ですが・・・。
13:57分、鉾立に帰着します。駐車場より小さく見える鳥海山を振り返ります。予定を変更して、鳥海ブルーラインを少し下がった場所にある大平山荘のお風呂(露天なし)@420に入ります。Pに車が無かったので思いつきで入りましたが、予想通り豪華貸切で入れました。
おまけ

 鳥海山は東北最高峰第二の山です。第一位は高標高の山に囲まれた尾瀬に佇む福島県の燧ヶ岳です。
 しかしながら鳥海山は高緯度地方の為、登山口付近はすでに森林限界を越えていますので、高く感じます。

 庄内平野より眺めると日本海まで繋がりそうな裾野は、何処から見ても雄大に見えます。
 予想通り、素晴らしい東北の名山でした。
 鳥海山のアプローチは遠方距離になりますが、いつかは再来したいと思います。

 紅葉期に入り、草原も草紅葉に染まっていました。太陽の光の恩恵を受けられなかったのが少し残念でした。
 駐車場に帰着すると、石原裕次郎の曲がずーと流れていました。
 先日立山・剱岳から帰着後、映画「黒部の太陽」のDVDを見たばかりでしたので、
 映画を思い出しながら、しばらく駐車場で聞き入りました。

おまけ:残念な曇り
出会った人:約30名
全く当てにならない疲労度:★★☆☆☆

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